信頼を高めるために コンデイションを整える

授業する先生が終始苦虫をかみつぶしたような表情をしている。


それを見て生徒。
「機嫌わるー。ぶすーっとしてる。」
「なんかあったのかな」
「お気に入りの阪神が昨夜のナイターでぼろ負けしたから」
「えーそんなこと僕らに関係ないのに」


自分が子供の頃、こんなことがよくあった。


一方から見れば、阪神好きの先生のキャラが立ってて、面白いとも思うが、きちんとした方向から見れば、好きな球団の敗北で機嫌が悪くなるのは生徒にとっていい迷惑である。


一流ホテルのホテルマンには絶対にあり得ないことである。そういう意味では、教員という仕事は、自分の素の部分が出やすい傾向にある。


さっきの例は極端かもしれないが、自分自身振り返っても、結構その時の気分のまま、生徒に接してきていた。


別にそのことになんの疑問も抱いていなかった。


そのことについて真剣に考えるようになったのはコーチングを学び始めてからだ。


コーチングにおいては、相手と向かいあう前に徹底的自分のコンデイションを整えよ!と教えられる。


相手に、夢や希望に対する想いを大いに膨らませ、自分の可能性を信じさせ、モチベーションを高めさせる役割のコーチが、機嫌が悪いのでは話にならない。コーチングが成り立つはずがない。


コーチ自身が、自分のコンデイションを整え、いい状態で相手と接することが大事である。


そんな学びを得てからは、生徒に接する前に自分のコンデイションあるいはテンションを、かなり意識するようになった。


よく知っている生徒とは、1分2分の会話でも勇気づけを行い、最後には手をパチンとタッチさせて、気持ちをあげるようにもっていくようにした。


もっと若い頃から、この事に気づいていればと思ってしまう。


コーチングでは、コンデイションを整えることは当たり前のことだが、教員という仕事においても教育のプロとして、この部分を大事にすべきではないかと思う。