強力にいい影響力を発揮する

みなさん、こんにちは。鑑 樹一(かがみ みきひと)です。ここでは、コーチングや教育のことについて考えたことを書いています。
予想外に多くの方に読んでいただき、大変うれしく思っています。心より感謝申し上げます。
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教育の世界に生きて来て、長年やってきて、怖いと思うことがある。
それは、自分の態度や言動が生徒に与える影響だ。


人のどの面に光をあて、そして、どの面を軽く流すか。とてもこれは重いことだなと感じる。


自分の経験でいうと、光をあてるとその面はどんどん大きくなっていくからである。
たとえばいつも明るい笑顔で周りをいい気持にさせてくれている、Aさんに「あなたの素敵な笑顔はみんなを幸せにするね」という言葉を、何回もかけていくとどんどんその面が強くなっていく。そして、どんどん爽やかな笑顔でよりみんなを楽しませてくれたりするのである。


逆もまた真なりで、悪い面を指摘し続けると、その面が拡大するということもたくさん経験してきた。(もちろん注意の仕方にもよるのだが。子どもが感情的に反発を感じるような注意の仕方をするとこうなりやすい)


特に年が小さくなればなるほど、その影響はおおきいと思う。生徒は、教師がもつ自己に対する感覚に強く学ぶ。この傾向が、年が小さいほど強いからだ。


年を重ねてからは、このあたりをかなり気にしながら生徒に接するようになった。


授業中うつ伏している生徒がいる時でも
昔は「起きなさい。授業中だぞ」と注意してきたが、
後には「体調大丈夫かな」という言葉から、入るようになった。
この注意の仕方だと生徒の反発は少ない。寝ていた場合でも、申し訳なかったなという態度になることが多いし、また実際に体調が悪い場合もあるので。


また、生徒が多少どうかなと思う時でも、流すことも結構おおくなった。ある生徒B君が、授業中おしゃべりしていても、流しておいて、B君が静かに集中して聞いてくれているときに、「授業を集中して聞いてくれて嬉しく思う。この教室に授業しにくるのは楽しいです」という言葉を何度もかける。そうすると、そのおしゃべりは自然になくなっていくことが多い。


生徒の話をしてきたが、その影響は弱くなるが大人になってもこの理屈は通じるものだと考えている。


たとえばCさんとコーチングをしていて、Cさんが「自分でいうのも何なんですが、私は結構自分で決めたらやる方なんです」なんて言葉を出してきたら、
強く強く
「おーー自分で決めたらやるんだ、Cさんすごいですねー」と返す。


相手の言葉をもう一度何倍もの大きさで相手に強く強く刻み込むのだ。そして、会話の中に何度も「決めた事をしっかりやるのがCさんですよね」というフレーズを入れ込んでいくようにする。


するとCさんの「私は結構自分で決めたらやる方なんです」という信念はどんどん強くなっていく。


教育やコーチングにおいて人と接する時、どの面に光を当てて広げていくか、どの部分を雷のように刻み込んでいくか。そんなことを意識しながら、話をするようになった。


普段の会話では、意識して行うことはしないが、年々無意識ながらそういう色合いが強くなってきているような感じがする。