コミュニケーション 大切なこと 信頼感を高める1


みなさん、こんにちは。鑑 樹一(かがみ みきひと)です。ここでは、コーチングや教育のことについて考えたことを書いています。


予想外に多くの方に読んでいただき、大変うれしく思っています。心より感謝申し上げます。
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信頼を高めるために、必要なこと。いっぱいあるが、コミュニケーションにおいて相手に「見てもらってる感」を与えることが大事だと昨日書いた。


運動部を担当している時ずっと生徒と日誌の交換をしていた。練習中は、昔のことなので(言い訳になるが),ここには書けないような生徒を厳しく指導する言葉を投げつけていた。


それは罵倒といってもいいようなものだった。


ただし、日誌においては、


「今日のあの時のプレーは、今まで君がしたプレーの中で最高のものだった。でも、君にはそれができる力がある。近いうちにあのプレーが当たり前になっている君がいることを確信している」


「君の練習前の道具出しや、練習後の道具の片づけなど率先してやっている姿。後輩たちの眼にどう映っているだろう。君のような人間と一緒に歩んでいけることを僕は心から誇りに思う」


「君がここに書いていた『絶対に私は二週間後までに〇〇のことを達成する』という言葉。すごいですね。その君の言葉にあらわれた心は、チーム全体の手本になるものです。君のその心は以心伝心でチームに強い影響を与えています。本当にありがとう」


こんな言葉を連ねていました。


ある時、私は病で倒れ、復帰したのちも生徒全員の日誌を見る力はありませんでした。なので、ただハンコだけついて返していた時期がありました。


するとどうでしょう。


みるみる生徒の成長が、鈍化していったのです。愕然としました。


これはいけないと思い……


がんばって3年生の日誌だけでも見て、2年生、1年生の分はハンコで返すようにしました。


でも、当たり前なのですが、2年生、1年生の成長は芳しくありません。


悩みました。


その苦しみから生まれた方法が…


       いや、本当早くやっていればというものでした。






それは、2年生の日誌は3年生が、1年生の日誌は2年生が見るというものでした。


そして、週末にはその日誌を私が見せてもらうという方式にしました。


これは、ある意味私が全体を見ていた時より、効果があったと思っています。後輩にとっては先輩に言葉をもらえるというのは、ドキドキわくわく体験で、とても感情が動くということになるからです。


感情が動けば、思考が変わる。思考が変われば、行動が変わる。っていうあれです。


また、上級生にとっても後輩に対してコメントを書くということは、大きく視野が広がる体験で、結果的に人間的成長を促す取り組みともなりました。


まさにけがの怪我の功名ということになりました。


しっかりしたコメントとハンコ、ただこれだけの違いで、成長の速度が全く変わる。


私にとっては、「見てもらってる感」がいかに人にとって大事なものなのかを痛感する出来事となりました。