自分自身が輝く秘密 羅針盤を手に入れる

みなさん、こんにちは。鑑 樹一(かがみ みきひと)です。ここでは、コーチングや教育のことについて考えたことを書いています。


予想外に多くの方に読んでいただき、大変うれしく思っています。心より感謝申し上げます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ある企業で働くAさん。職場が家から遠い、車で約1時間かけて通っている。朝の出勤も早く、帰宅は10時を過ぎることも珍しくない。職場では信頼され、給料も相当もらっている。家庭には、専業主婦の奥さんと、小学校4年生の男の子とまだ幼稚園児の娘さん。日曜日などには、家族で笑顔で買物に行ったりしている。周りから見れば、お父さんの仕事は忙しいが、とても幸福そうに見える家族である。


そんなAさんが迷っているという。このまま勤めていけば、会社でのポジションは一層上がり、年収もかなり大きくなっていく。それも悪くないのだが、家族の時間が少ないので、もっとそれを増やしたいという気持ちもある。思い切って会社をやめて転職するのはどうかなと思ったりもするということなのだ。


いろいろ話ている中で、Aさんに聞いてみた。


私「Aさん、過去振り返ってみて、いやー実に良かったなあ、嬉しかったなーということ教えてください」


Aさんは、たくさんあげてくれたのですが、
その中で最も印象に残っていること二つは?


と問うと。それは以下の二つでした。


Aさんの話「妹が生まれた時です。父親と病院に行って、こわれてしまいそうなちっちゃなちっちゃな妹を見た時なんとも言えずとても嬉しかったです。今でも、その時の病室の光景、妹の姿をありありと思いだすことができます」


Aさんん話「それから中2の時、祖父が車の事故に遭ったんです!私が中学校から帰る途中だったので、家に帰ったら誰もいなくて。しばらくしたら、母から家に電話があって、祖父の事故のこと知らされ、病院にかけつけたんです。祖父は集中治療室に入っていて、お医者さんがもしかしたら危ないかもって。」


「目の前が真っ暗になって。何とも言えない気持になりました」


「二日後に祖父は、意識を取り戻して、話をすることができました。笑顔も見せてくれました。そして、お医者さんが、『おじいちゃんよくがんばった。もう大丈夫だよ』って言われた時、涙が止まらなくなりました。本当に良かった良かったと思いました。今、話をしていても、情けないことに涙ぐんでしまいます」


読まれているみなさんは、Aさんが家族をとても大事に思うという価値観を持っているということがわかりますよね。それが、Aさんの羅針盤なんですね。


その後、
私は、Aさんが奥様と一緒にお年をとられて、昔を思い出すという設定の取り組みをしてみました。二通りで。


一つは、今の会社で出世コースに乗っていった場合。


そして、もう一つは、転職して給料は下がったが、家族と大切な時間をたくさん持てた場合。


そこでは、答えは出ませんでした。


しかし、後日
「家から近い会社で是非私に来てほしいっていう会社がりました。定時にあがれるし、土日は完全にお休み。給料は、かなり下がりますが、働き甲斐もありそうなので、転職を決めました。妻も昼の間だけパートに出てくれるって。子どもたちも嬉しそうな顔していました」
という報告をAさんから、いただきました。