「できそう」って感じが大事!  これがやる気になる秘訣

みなさん、こんにちは。鑑 樹一(かがみ みきひと)です。ここでは、コーチングや教育のことについて考えたことを書いています。


予想外に多くの方に読んでいただき、大変うれしく思っています。心より感謝申し上げます。


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とてつもない高い壁。これが前にあると、ちょっとたじろいてしまいますね。もう、チャレンジするのをやめたくなりますよね。


だから、「できそう」「できる」って感覚を、相手にもってもらうことが大事です。


私は、教育においては「気合」と「ワクワク自動操縦」を大事にしていました。
最初は、「気合」が大事だ!って、生徒を強く励まし、そして努力してもらいます。


チャレンジの経験が少ない子には大変です。だけど、「最初が肝心なんだ!」といって取り組ませます。


「マラソンだって、最初から先頭集団に入っている方が、上位に入る確率高いと思う。最初ゆーっくり行っていて、最後にトップとるのは、なかなか難しいんじゃないかな」
「最初が肝心」「がんばれ がんばれ」「気合いや」といって、頑張らせます。


自分の教科でよく使っていた手は、高校2年生の時に、過去の模試の問題をやらせるというものです。
1学期の段階では、全然範囲は進んでないですが、過去の模試のすすんだ部分に該当する範囲だけを切っり取ってやらせます。


定期テストの後(その時はよく勉強しているので)、過去の模試の切り取った部分例えば20点分やらせます。
そして、得点を出させます。短い範囲をよく勉強しているので、20点分のうち結構いい点をとる生徒が多いです。
私「何点とれた?」
生徒「16点」
私「おー8割じゃん、すごいねえ」
「20点で16点だから、100点なら80点だね。それじゃ、この時の模試の偏差値の表を参考にしてみてみようよ」
「80点のところで、偏差値はいくつになってる?」
生徒「78、5です」
私「偏差値75越えすごいねー」
「君は80越え、すばらしい」
「68いったか、すげーじゃん」


とこんなふうにやっていきます。高校2年の理科や地歴・社会の模試の平均点は40点台、悪い時は30点台です。なぜなら、まだみんな本気で勉強していないから。


だから短い範囲を本気で勉強させて、チャレンジさせれば、生徒たちは普段目にしないような偏差値の数字をとることができるのです。


そして、これをずっと続けてます。
今回の練習模試、偏差値すごかったね!1か月後にまた範囲広げてやるからね・・・・・。1回目の練習模試が20点分、2回目45点分、3回目60点分・・・・。


そして11月の本当の模試の前あたりでは、100点分の範囲で練習しています。


生徒たちは、
1学期から
「いい偏差値とれるかも」「なんかとれてる私すごいかも」「このままやっていけば本番でもとれるかも」「きっととれるに違いない」・・・・・・・


「できる!」「できるかも」がだんだん強くなっていきます。この思い込みが無茶苦茶大事な気がします。人はこう思えた時に、果敢に挑戦していきます。


人によって違いますが、こういう方向で動いていっている感じがします。もう、私が励まさなくても、自分から楽しんで一生懸命勉強する生徒も増えてきます。すでに「ワクワク自動操縦」の段階に入っているのです。


そして、本番も模試が終わり、結果が返ってきたあと空気が一変します。
平均偏差値50以下の集団が、私の教科で平均60以上だったりすると、授業に対する集中度合が一気に上がります。本番での偏差値の好結果は練習模試とは違う自信を生徒に与えます。70以上とった生徒などは、もうとにかく一生懸命自分からいろいろ取り組んでいきます。
私を見る目も変わります。
「すごい先生!」というような感じになります。


もちろん毎年うまくいくわけではありません。生徒をそこにリードしていくためには、自分自身の状態を高く維持して、年度当初から「いい空気」をつくって持って行かなければなりません。一番の課題は、自分自身です。
正直「もう、いいや」って思うことも、そこそこあります。



運動部などでは日誌と記録表をよく使います。
たとえば、基本的な運動能力などは、定期的に記録会をやって測っていきます。
「前回はこうやったけど、次回はどれだけ数字だすのかな?」
というような質問をします。自分で目標を設定させて、その目標達成のために、やるべきことを書かせて、それを取り組んだか否か日誌に書かせて、そして次回の記録会でどうだったか、また記入させていきます。


そうすれば、自分はこの1年間でどれだけ目標を達成してきたか、一目瞭然です。それだけ達成してきた自分なら、これからも新たな目標を達成していく、自分を見通すことができます。
つまり「できる」「できそう」っていう感覚を持つことができるのです。
また、先輩たちや仲間が、みんなそうなので、強くそういう感覚をもつことができます。


30mなどのダッシュなどは記録会ではなく毎日計測させていました。昔は本数を数多くやらせていましたが、後には3本~5本くらいにして、ストップウオッチを数多く購入して、その一本一本を全部計測するようにしました。こっちの方がはるかに効果的だということがわかりました。


進化を加速させるために、競争心の強い生徒には、
「君が立てている目標を、君が尊敬している〇〇先輩は2週間でクリアしてるよ」「君はどれくらいでクリアするのかな」
などと刺激し、やる気をさらに引き出していくようにしました。


運動においても、普通の生徒が2年あればすごく変わっていきます。


そう、
「できる」「できそう」っていう感覚、そういう思い込みを、
あるいは「絶対にできる!」っていう信念を
心に強く持ったとき、生徒たちは大きく成長していくことがわかりました。