リーダーシップについて 手本になる

今日は、「手本となる」ということについて話をしたいと思います。 
 
さて今日は「手本となる」ということについてです。だいぶ前に話した「誠実さ」と重なるお話です。


ずっと私の心にとどまって離れることがない一つの原則があります。 それは、
 
 
「それは言葉でどんなに教えてもだめ 
どんなにたくさんの本を読んでもらってもだめ 
メンバーにどうあるかを教えることはできない 
リーダーが身をもってしめすことによってのみそれは可能となる」


というものです。 
 
私が十分にできているわけではありませんが、いつも自分の胸の底には、この言葉が横たわっていて、自分自身に「おまえは手本となりえているのか?」と問いかけます。 
 
 ごみがそこに落ちている。落ちているごみがあれば拾わなければならない。と教えるより、実際にリーダーが拾っている姿をみせるほうがよい。よく本にこの話はのっていますが本当にそう思います。
 
リーダーであるみなさんが、メンバーに時間を守ってほしければ、あなたは時間前にいつも来ておかなければなりません。メンバーに朝掃除がんばってほしい。呼びかけをします。普段あなたがやっていないと説得力が弱まります。


またクラブ活動と行事の両立。みんなにがんばってほしければ、あなたはみんなの手本となる行動をしなければなりません。あなたがクラブに入っていて試合も近い。両立が時間的に難しい時があります。そんな時、理由はきちんと説明して、放課後クラスの活動に参加できない分、朝早くから来てクラスのための活動をする。こういう行動をとればあなたの誠実さはメンバーに伝わりますし、また同じ状況にある人の良き手本となります。


「キャプテン」というマンガありました。主人公のキャプテンの谷口君は野球が上手でもないし、気が強いほうでもありません。マンガの中で、彼は徹底的の努力して野球がうまくもなり、また人としても大きく成長して強烈なリーダーシップを発揮していくようになります。


こんなシーンがありました。


徐々に強くなっていく野球部。練習がどんどん厳しくなっていきます。このチームは生徒だけでやっているので、ノックなどもキャプテンがします。谷口君はとても厳しいノックなどをし、またひどい言葉を投げたりしていきます。谷口君が鬼監督のようになって部員をしごくことに全力を費やします。


だんだん部員に不満がたまっていきます。そして部員たちの不満が爆発して、夜谷口君の家へそろって文句を言いにいきます。家に谷口君はいません。神社の境内にいる、ということだったのでそこにいきました。


谷口君はお父さんと二人で練習をしていました。壮絶な練習でした。近距離で全身があざだらけになりながら、谷口君がボールに向かっていきます。ずっとそれを繰り返していきます。


部員たちは陰からじっとみています。昼間谷口君は全力で部員が上手になるように力を尽くし、夜は自分が昼できなかった分、みんなをしごいた以上に自分自身をしごいているのです。


部員たちは、何もいわずに帰っていきます。


谷口君はメンバーに不満を抱かせてチームの雰囲気を悪くしたという意味では、リーダーとして失敗しているのですが、彼のみんなの手本となる姿を見たメンバーは驚きと感動と谷口君に対する尊敬の念をもつことになったでしょう。その後、彼はメンバーの信頼をしっかり得て、リーダーシップをしっかり発揮していくことができるようになります。
 
みなさんは、クラスのみんなから選ばれたリーダーです。そして、いつもみんなに見られています。そんなあなたをいつも見つめているみなさんと信頼関係を築きたい。ということであれば、できるできないは別として、


「自分は、みんなの手本となりえているか?」という言葉を、胸におかれておいてもいいのではないでしょうか。