コーチングの手法 勇気ある行動が起爆剤となる

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みなさん、こんにちは。鑑 樹一(かがみ みきひと)です。ここでは、コーチングや教育のことについて考えたことを書いています。
予想外に多くの方に読んでいただき、大変うれしく思っています。心より感謝申し上げます。
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コーチングの手法 勇気ある行動が起爆剤となる

Aさんとコーチとの会話


「だらだらした自分をを変えていきたいんです。やる気が起きず、たまに起きたとしても長続きせず・・・この前も部長によばれて『お前やる気あるのか。このままじゃ、この会社でお前の未来はないぞ!」って言われて。なんとかしなきゃって思っているんです。」(Aさん)


「そうですか。なんとかしなかきゃって思っているんですね。」(コーチ)


「Aさんは、今ジムかなにか行ったりして、身体動かしたりしていますか。」(コーチ)




「いえ、全然。なんか身体もだるくって。疲れて運動なんかする気分にはなれないですよ。」(Aさん)


「なるほど。昔、学生時代はなんかされていましたか。」(コーチ)


「そうですね、中・高・大とずっとサッカーをしていました。あの頃は締まった体していたんですがね。今じゃ、こんなふっくらになっちゃいました。」(Aさん)


「そうですか、サッカーですか。がんばって来られたんですね。さて、Aさん、本当に自分を変えたいんですね。」(コーチ)


「ええ。」(Aさん)


「それじゃ、週に3回、体を動かして汗を流してみることをやってみてください。本当に変わりたいんですよね。」(コーチ)


「そりゃ・・・でも、運動ですか。・・・・・そんなんで、変わりますかね。(Aさん)


「さん、自分を変えたくて困って、私のところにきたんですよね。私なら…と思って来たんですよね。」(コーチ)


「そうなんですよ。とっても評判がいいので。」(Aさん)


「それじゃ、チャレンジしてみてください。」(コーチ)


「はい、わかりました」(Aさん)




(二週間後)




「Aさん、どんな感じですか。」(コーチ)


それが・・・・最初はしんどかったのですが。3回目ぐらいから気持いいなって思えて。身体も軽くなってきて。朝もめざめよく、そして何より、仕事しても疲れないんですよ。」(Aさん)


「それはよかったですね。その他に何か変化ありましたか。」(コーチ)


「そうそう、おととい部長から『最近生き生きしているな。声が随分大きくなってきたぞ』って言われました。」(Aさん)


「今、どんな気持ちですか。」(コーチ)


「なんか前向きな気持ちになってる感じです。ちょっと毎日が楽しい感じです。」(Aさん)



「身体は、あなたの土台です。ここが整っていないと、そう、いい状態でないと、心の状態もよくなりにくいです。だから体の状態には気を使ってください。生活のリズム、食物、睡眠など、できるだけ気を付けるようにしてください。」(コーチ)


「それじゃ、次の二週間の間のワークとして二つ課題をだします。運動はもちろんそのまま続けてくださいね。」(Aさん)


「ハイ!」(Aさん)


「確かに。今のハイの声は二週間前にはなかった声です。Aさん、大きく変わりましたね。それじゃ、課題をいいますね。一つは、勇気のいる行動を週に二つ、二週間で四つやってきてください。子どもの頃、高いところから水に飛び込むような感じのやつです。もう一つですが、Aさんが行動する時、行動する前にそのことを口にしてみてください。そして、それができたら。できた!ってやはり口にしてください。例えば、顔を洗うぞって言って、洗ったら、顔洗うことができったっていうような具合で。」(Aさん)


「おもしろいですね。勇気がいる行動ですか・・・・それはちょっとハードル高いですね。」(Aさん)


「Aさん。私のこと信じているんですよね。もし、そうならやってみてください。」(コーチ)


「あ、はい。わかりました。そうですね。はい。やってみます。チャレンジします。・・・二つ目のは簡単だと思うのですが、どんな効果があるのでしょうか。」(Aさん)


「そうですね。同じ行動をしたとしても、無意識に行っている場合とくらべて、明確にそのことを自分の意志でやっている、そしてやったらできたということを意識できたら、自分で自分をコントロールする感覚が強くなっていきます。それが積み重なっていけばおおきな自信になっていくのですよ。」(コーチ)


「そうですか。じゃあ、やってみます。」(Aさん)




(二週間後)




「Aさん。なんか別人のようですね。頬のあたりがシュッとしてきて。目にも力が感じられます。」(コーチ)


「そうですか。そんなふうに言われると照れるなあ。」(Aさん)


「さて、Aさん、この二週間でどんなことに挑んでみましたか。」(コーチ)


「そうですね。一つは、前からやりたいと思っていた英会話スクールに入学しました。それから、ちょっとしたことで喧嘩してしまい今まで連絡をとらなかった親友に電話をかけ話しました。それで和解できて今度飲みにいくことになりました。本当によかったです。」(Aさん)


「おーすごいですね。あと、二つは。」(コーチ)


「会社のプロジェクト会議の末席にいたのですが、この2年間自分から発言したことはなかったのですが、この前の会議の時は、自分から3度も発言してみました。」(Aさん)


「頑張りましたね!」(コーチ)


「ええ。後から部長に呼ばれて、『おい、とってもよかったぞ。会議の座長が俺に、A君は案外できるんだね。見直したよっていってたぞ』と言われました。」(Aさん)


「それじゃ、4つ目は。」(コーチ)


「そうですね。異業種交流の朝活に2度行ってきました。いっぱい刺激うけちゃって、なんで前から行かなかったんだって、後悔しました。」(Aさん)


「いやーAさん、素晴らしいですね。すごい、すごい。Aさんの雰囲気が変化したのは、運動だけじゃないですね。内面からわいてくる自信が外にもでているのですね。」(コーチ)


「ありがとうございます。それから、実はもう一つあるんですよ。」(Aさん)


「おーー4つじゃなくて5つ目もあるんですね。」(コーチ)


「そうなんですよ。コーチから言われた二つ目の課題。自分のすべき行動を言葉にして、より意識化していくってやつです。あれ、一週間つづけたくらいから、なんか自分はやれるっていう感覚が強まって・・・・・思いきりました!」(Aさん)


「前からいいなあって思ってた、取引会社で接触のあった女性をデートに誘ったんですよ。」(Aさん)


「おお。で、どうなりました。」(コーチ)


「OKもらいましたー!」(Aさん)


「それは、それは本当に良かったですね。」(コーチ)



今日はワークで変わっていくAさんの例を紹介してみました。人間、行動が変わっていくと感情や思考に大きな変化が起こっていきます。また、自分を自分でコントロールできるという感覚が強まれば、自信が深まります。そうなれば、当然より積極的な行動ができるようになっていきます。