先生の仕事―生徒の叱り方2 どう叱ればいいのか考える


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
みなさん、こんにちは。鑑 樹一(かがみ みきひと)です。ここでは、コーチングや教育のことについて考えたことを書いています。予想外に多くの方に読んでいただき、大変うれしく思っています。心より感謝申し上げます
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


先生の仕事―生徒の叱り方2 どう叱ればいいのか考える


生徒にしっかり伝える


昨日も書きましたが、「なぜ出さないんだ!」「許せない!」という思いが自分の中でどんどん大きくなってきれる。


これが起こると、生徒はびっくりします。「先生が突然きれだした・・・」と。


だから、生徒に期限のことや提出の大事さ等について、結果として必ず伝わるように、努力しておくことが大切です。


そのためには、きちんと話が伝わる空間をしっかりつくっておくことも大事でしょう。


私は、学級通信に連絡欄があったので、そこにそういったことを書いておけば、消えないので、口にださずとも生徒にはよく伝わっていました。(これには賛否両論あるとは思いますが)


提出物についての話


こんな話をよく生徒にはしていました。人間は、自分の関わる部分で、人間を評価しがちであると。


当り前といえば当たり前の話です。教員が提出物のチェックをしていて、しょっちゅう出ていない生徒がいると、チェックするたびに「またじゃん」「もういつもじゃん」「だらしない」「いいかげん」と思ったりしてしまったりします。


その生徒さんには、とっても素晴らしい点があるでしょう。仲間からとても頼りになる人だと尊敬されているかもしれません。


ただ、提出物という部分のおいてはちゃんとできてはいません。その部分にしょっちゅうふれる教員には、その生徒の素晴らしい点がみえてなくて、提出物の提出状況という点でその生徒を評価してしまいがちになってしまいます。


われわれは町をあるいていても、変な恰好をした人をみたら、その恰好でその人を評価しがちです。


だってその人全体なんて見えないのだから。


だから、生徒には提出物ひとつで、自分自身を低く評価されるなんてことは悲しいだろ。自分から損をする道を選ぶ必要はない。


なんぼいいひとでも、小さなことができていないってことで、マイナス評価されることはよくあること。そんな勿体ないことにならないように、損しないでいいように、やるべきことはきちんとやりなさい。


こんな話をよくします。


また一方で、生徒の信頼関係が構築できていれば、提出が遅れることの影響、かける迷惑などについても話をします。


ただ、一番目には、「あなた自身のためにならない」という点を強調します。


生徒は誰に為に叱っているか?この点を一瞬で見抜きますので。とにかく生徒の成長のためをねがって注意することが大切だと思います。


「先生が腹立ってるから、怒ってる!」ととられたら、注意が意味がなくなりますので。




管理職の先生


管理職である先生があなたのところに来たとします。


「○○先生、○○の書類がまだ出ていないようなのですが・・・・」


このときにあなたがどんな感情をもつかです。これは、あなたと生徒の場合も同じです。


申し訳ないな、という気持ちで、「必ず○○までに提出します。本当に申し訳ございません」と真摯に思っていえるといいですね。


普段から尊敬し、敬愛している、そして信頼関係にある校長先生なら、素直にそうなるでしょう。


だから、いつも書いていますが、土台は信頼関係です。あなたと生徒さんとの間に信頼関係が構築されているか否かがとても大切になってくるのです。




私の場合


私の場合は、教壇で名前をいうという方法はあまりとりません。


静かにちかづいていって、さっきの校長先生のように「「○○君(さん)、○○の書類がまだ出ていないようなのですが・・・・」と穏やかな口調でいいます。


決して詰問調でいうことはしません。


大抵の場合、生徒は
申し訳なそうに「○○までにだします。すいません」と言います。


また、言った日に出ない時には、また同じことを繰り返します。


それでも出ない場合には、時間をとって、そのことをテーマにして、生徒の話をゆっくり聞く機会をつくります。詰問するのではなく、いっぱい話を聞いて、絆を深めることにチャレンジします。


そうしていくと、生徒の態度が改善することが多いです。


私はこんな方法をとります。


もちろん、このやり方に否定的な意見もあることもわかりますが・・・長年やってきて私にはこのやり方が一番合っていたと思います。